卒業式(ウイスキーの研究を続けて)

今年度も早いもので、1年が経ち、昨日、物理学科の卒業式がありました。学位記を手に取り学士(理学)の称号とともに4年間の勉学の知識と経験を基に羽ばたいて欲しいと思います。おめでとうございます。

学位記伝達式(物理学科・物理生命システム科学科)

今回の卒業式は、私自身にとって一つの区切りでもありました。文理学部に着任した際は、物理生命システム科学科であり、生命科学科への改組によって物理学科へと所属を変更していました。これまで、物理学科と物理生命システム科学科は共同で学科運営を行ってきたので、研究室への配属も両学科から受け入れてきました。今後は、研究室配属も物理学科のみ、卒業式後の学位記伝達式も物理学科のみで開催すると思われます。研究がうまくいかないことを中途半端な学科所属のせいにして、専門じゃないから~と今後は逃げれなくなります。しっかりと研究を行っていきたく思っております。

卒業式で4年生は大学を巣立っていくわけですが、3年間十代研究室の助手として研究・教育に頑張ってきてくれた古川一輝博士も、この3月で大学を去っていきます。ブラウン運動の研究は彼との二人三脚で形とすることができたといえます。今後、研究のスピードを落とさないよう、このまま進んでいきたいと思います。新天地での活躍をお祈りいたします。

卒業後は研究室のメンバーで飲み会を行ったのですが(例年通りのいつものことですが)、改めて、今年度の優秀な学生たちに助けられた1年でもあったことを実感しました。公務員総合職試験(昔の国家公務員第1種)に合格する学生がいたり、東京都の中高理科教員採用試験には二人も合格していたり(ひと昔前なら物理学科で二人現役合格したら優秀な学年と呼ばれていたのに・・・)、中高一貫校の教員や非常勤など、企業に就職した学生もその職種の魅力を熱く語っていたり・・・。

物理生命システム科学科は無くなってしまったが、物理学科として十代研究室が存在する限り、彼ら・彼女らが職場で行き詰ったときなど、帰ってきてアドバイスできるそんな母校として、いつでも歓迎したいと思います。

そんな学生たちから、オーク樽のボトルをプレゼントとして貰いました。ウイスキーの研究(正確には、水とアルコールの混ざり方の研究)をしている中、ウイスキーの熟成を手元で実験できるように(実験という名の試飲かもしれないが)、オークのボトルにお酒を詰めると、香りや色が移って美味しくなるそうです。しっかり実験をしたいと思います。