月別アーカイブ: 2015年2月

フーリエ変換赤外分光器

フーリエ変換赤外分光器FT-IRを所有しています(JASCO FT/IR-4100)。この装置は、分子の振動を測定する装置で、分子の種類によって固有振動数が異なる特徴を利用し、どんな分子が合成できたのか評価するためのものです。簡単にいえば、大小大きさの違うワイングラスをたたくと音の高さ(周波数)が違うように、分子も大きさ(正確には、原子量とバネ定数)の違いによって異なる周波数で振動します。その振動数に合ったエネルギーの光(分子振動は赤外線のエネルギー領域)を照射すると吸収が起こります。つまり、どんな光を吸収したかを測定することで、どんな分子が合成できたか分かってしまうのです。紫外可視のエネルギー領域の吸収は一般的に幅広いピークを与えるので、その情報だけで分子を同定することは困難ですが、赤外領域の分子振動の吸収ピークはシャープなことが多く、分子を決定(同定)することも可能なのです。

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紫外可視吸収分光計

日大文理に着任して、はじめて購入した装置が、日本分光(JASCO)の紫外可視吸収分光計のV-670です。はじめに購入するくらい研究に重要な、また、思い入れの強い装置でもあります。

なぜ、紫外可視吸収分光計がナノの研究に重要であるかと申しますと、ナノ物質の色が重要であるからです。例えば、ゴールドの色は誰しもが金色であると思いますが、ナノの大きさになると、つまり、金ナノ粒子の色は、赤色をしています。物質のサイズが変化すると、色などの光学特性・電気伝導性・磁性などが変化します。そこが、ナノ研究の最も面白いところとも言えます。ゴールドがナノ粒子になることで、金色から赤色に変化することを、しっかり測定しようと思うと、紫外可視吸収分光計が必要になってきます。この分光計は、物質がどんな色をしているのか、専門的に言えば、どんな波長の光をどの程度吸収するのかを測定する装置なのです。

JASCOのV-670ですが、紫外可視吸収分光計ですが、その測定波長範囲は、近赤外まで伸びており、190 nmから2600 nmまで分析可能です。エネルギーに換算すると6.5 eVから0.5 eV程度であり、半導体のバンドギャップの測定なども計画しています。

 

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卒論提出&誕生祝い

2月5日(木)

卒業研究のレポートを提出した後、2月生まれの誕生お祝いをしました。

おつかれさま & おめでとう !!

 

LiveCD(Linux)

大学院関係の講義メモ

昔、PCクラスタを立ち上げ量子計算を走らせていたことがあります(そのときのページはこちら)。大学院生にレポートとして量子計算を課し、一度、計算を実行させることで、将来そのような機会・必要性が生まれたときに少しでもバリアを下げようと考えました。最近は、フロントエンドも充実し、Windows版なども有償・無償のソフトウェアで数多く勢揃いしているのですが、いざ、教員側がプログラムを指定することを考え始めると、悩んでしまいました。WindowsやMacintoshでは、パスを通さないといけないし、研究で使用しているパソコンに少しでも悪影響を与えるのは、いかがかとも考え、結局、LinuxベースのLiveCDをオリジナルで作成し、そのCDからOSを立ち上げ、計算させることにしました。

startup無償の化学計算プログラムとしてGAMESSを選別し、GAMESSでは、VigyaanCDというLiveCDバージョンもリリースされているのですが、うまく動かなかったので、Puppy Linuxというディストリビューションで一からオリジナルLiveCDを作成しました。

バージョン情報

  •  Puppy Precise 5.7.1JP
  • GamessQ 1.2 (Gamessのジョブを投入するのにGUIが使用できる)
  • wxMacMolPlt 7.5 (計算結果の可視化・インプットファイルも作成可)
  • wxGTK 2.8.12 (wxMacMolPltの動作には必要)

 

個人的には、Puppyというリナックスが秀逸です。Gamess、GamessQ、MacMolPltなどをインストールするために、まず、Puppyに開発環境(Cコンパイラなど)を加え、各種プログラムをソースコードからインストールし、実行を確認した後、その環境を保存する(CDを焼く)とLiveCDが出来上がります。Gamess用のインプット例などのテキストファイルも同時にLiveCD内に作成できるので、レポート課題として配布するには最適なものが完成しました。

各自このLiveCDで計算に慣れて、Linuxをインストールしたり、Windows版でも少しでも計算が速そうなGamess Fireflyを導入したり、経験を積んで貰えればと思います。

 

簡易SEM

SEM (Scanning Electron Microscope)とは、走査型電子顕微鏡のことです。KEYENCE社の簡易SEMであるVE-9800を前任者から管理を引継ぎ十代研で所有しています。ナノサイエンスの研究が非常に小さな世界の研究であることを述べましたが、当然、その世界を調べるのに顕微鏡があります。しかしながら、中学や高校の実験で使用する顕微鏡(光学顕微鏡)は、ナノの研究に役に立ちません。光の波長は、400~750nm程度であり、その波長より小さな物体を研究するには、目で見る顕微鏡では無理なのです。光の波長より遥かに短い電子線を用いた顕微鏡であるから、ナノの世界も綺麗に観察できるのです。

 

SEM

ISSPIC17

ナノクラスターに関する国際会議International Symposium on Small Particles and Inorganic Clusters (ISSPIC)が 福岡で9月7日~12日まで開催されました。十代と畠山助教、大学院生の伊藤翔太の3名が参加・発表してきました。隔年で開かれている国際会議が17回目ということで、歴史のある会議になってきました。ナノという言葉が一般的に使われる前から始まっている会議なので、Nano Particles とならずにSmall Particlesという単語が使われています。2年後は、フィンランドで開催されるので、それまでに新しい研究を展開したいと思います。

 

2014夏合宿

毎夏、高橋研・中里研・橋本研・川上研と合同で軽井沢にある日大の研修所でゼミ合宿をしています。今年度は、8月21日から23日の3日間で行ってきました。ゼミ発表をしているときの写真はありませんが、ちゃんと勉強もする(勉強以外のソフト・懇親会は写真から自明の)合宿です。

誕生日会何回開いたかなぁ?

十代研究室では、2~3か月に1度、その間に誕生日が来た人をまとめてお祝いする誕生日会を開いています。今年度1回目の誕生日会は、5月20日に開かれました。教員の私が忙しく、先延ばしにしていたら、学生たちが勝手にお祝いパーティーをしていました。仲の良いメンバーで研究室に入ると楽しくなると思います。

 

 

本配属お祝い飲み会(新歓)

研究室のウェブページをWordPressに切り替えたので、手始めに研究室行事の写真を2014年度の1年分アップしたいと思います。

 

4月14日 4年生への進級祝いと本配属を記念しての飲み会。 今年の学生は、飲みすぎることが判明した日でした。

ナノとは?

ナノサイエンス、ナノテクノロジーという言葉を聞いたことのある人も多いと思います。ここでのナノとは、長さの単位であるナノメートル [nm] のことを指します。1メートルの1000分の1が1ミリメートル [1 mm]、そして、1ミリメートルの1000分の1が1マイクロメートル(1ミクロン)[1 μm]で、さらに、1マイクロメートルの1000分の1が1ナノメートル[1 nm]です。つまり、10億分の1メートル [0.000000001m]という途方もなく小さな世界がナノということになります。世の中を構成している原子の大きさが0.1ナノメートル程度ですので、原子が10個程度の大きさですので、人類が行える究極的な微小技術といえます。