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重力波の観測について

先週末、重力波の観測に成功したというニュースが流れました。専門家では決してありませんが、一般市民より深く理解するべき物理学科の教員として解説(?)したいと思います。(というより、この場で一緒に驚きたく思います。)
まず、「ノーベル賞級の研究成果」という言葉と共に、新聞やニュースで多く取り上げられていることに個人的に嬉しく思います。ニュースの司会者が「理解できませんが・・・」などとコメントを挟みながらも紹介していましたが、難しい話題であっても、ニュースとして取り上げ、知りたい理解したいというニュースを見ている視聴者や新聞を読んでいる読者の人たちの願望が感じられるからです。大学教員として学生に教育する立場であり、また、中学や高校の理科教員を養成する立場から、難しい科学技術や物理現象をしっかり伝えていかなければと再認識しました。

さて、重力波とは何かなど、正確な説明は他のホームページや解説書にお願いすることとして、実験研究者として今回の観測の凄さを紹介したいと思います。一般相対性理論によって、時間と空間が歪み・・・・・・
難しいことは置いといて、物理学的には、重力による力と加速度による力が区別できないという原則から時空間が歪むことが導かれます。そう言うものなんだと、細かなことを理解しようと思わず、空間が歪むという物理現象がアインシュタインによって100年も前から予言されていたことを知って下さい。では、どの程度、空間が歪んでいるのか、原著論文から引用します。

medium
Phys. Rev. Lett. 116, 061102 (2016)
http://dx.doi.org/10.1103/PhysRevLett.116.061102
(大学で契約している雑誌なので、学内からのみアクセスできるかと思っていたのですが、クリエイティブコモンズとして公開していたので、図を貼り付けられました)

上図の波の振動が重力波の波形なのですが、縦軸の strain 10-21という量に注目してほしいと思います。今回の装置が4kmの長さで伸び縮みを観測しているので、実際にどの程度、重力波で空間が歪んだかというと、(小さすぎて、原子の大きさと比較してみます。)

103m(=km) X 10-21 (歪み) / 10-10m(=0.1nm原子の大きさ) = 10-8

原子の大きさの108分の1(1億分の1)です。(もし、オーダー計算が間違っていたら、教えて下さい。)私自身がナノの研究者として10-9mの原子サイズ程度の世界で、極微の世界で研究をしていますが、その原子の大きさの1億分の1の程度で空間が歪んだと言っているのです。はっきり言って、歪んでも、歪んでなくても、どちらでも良いと思いませんか?とにかく、そんな小さな空間の変化を捉えたことが凄いことであって、物凄い実験装置でようやく捉えることができたのだと思います。

そんな空間の歪みを生じた(ほとんど歪んでいませんが)要因は、宇宙の遥か彼方で起きた2つのブラックホールの融合だそうです。そこで起きた大きな重力の変化が、時と空間を超え、非常に薄まっているが、地球に届き、その痕跡を捉えたのです。こんな世界にロマンを感じても、関係ないだろうと思う人も多いと思います。ただ、今回検証されたのは、一般相対性理論ですが、身近なところでも、一般相対性理論の恩恵を受けていることを知って欲しいと思います。
車のカーナビや携帯電話についているGPS。地球の周りを飛んでいる人口衛星の信号を受信して地球上での位置・場所を把握している、そのGPSの原理を知っている人も多いでしょう。しかし、正確な人口衛星の位置を計算するに、相対性理論により時空間が歪んでいる影響を考慮して補正しているから、正確な場所が分かるそうです。そんな身近な存在である相対性理論で予測されていた現象である重力波が最後に観測されたのです。

(受験生・高校生へ)
日本大学文理学部物理学科の宣伝もしておきたく思います。
私自身は、この重力波の研究分野の専門外ですが、学科内には理論宇宙物理学を専門とする教授の先生も居りますのでご安心下さい。先生の部屋の扉には、早速、今回の観測結果を紹介する説明文が張り出してありました。廊下を歩いている学生にも、そんな研究成果に触れて欲しいという先生の意向だと思いますが、当該分野の専門の先生がいることをご紹介しておきます。
また、学生実験のテーマでも、今回の研究に繋がるものがあります。重力波の観測では、レーザー光を使って、長さ(空間)の変化を捉えたのですが、2年の学生実験では、レーザー光を使い、決まった長さ(1m程度)を往復する時間を測定し、光の速さを求める実験をしています。学生実験といえども、最先端の研究に繋がっていることを知って実験をして欲しいと思います。

学生との連絡手段

3年生の研究室への仮配属が決まり(仮配属に関しては、別の機会に説明したいと思います)、配属学生とコンタクトを取っているのですが、コミュニケーション手段について、考えたいと思います。
我々、研究者は、普段から、e-mail を使っているので、そのアドレスを書かせていたのですが、携帯メールを書く学生が非常に多かったです。携帯メールは、メールアドレスでは無いと認識するべきで、長文が送れないだけならマシなのですが、困ったことに、迷惑メールフィルターを設定している学生が多く、大学からのメールアドレスの着信が出来ないケースが非常に目立ちました。メールアドレスを聞くだけでは終わらず、そこで送信テストを実施して、大学からのメールが届くように設定を変更させ、ちょっとした手間でした。
そんな問題点を解決してくれたのが、LINEです。学生同士の連絡に携帯メールで問題無かったのは、本人同士が携帯メールでやり取りするからで、ただ、私自身は携帯電話でメールを打つ気がでません。それが、LINEが普及するようになり、学生同士もLINEで連絡を取り合っているようなので、私もLINEを始めました。これが結構便利で、個人的には、大学の先生には、LINEを勧めたいと思っております。まず、携帯電話でいつでも連絡が取りあえるのはポイントですが、研究室のPCもLINEに繋げているので、細かな連絡はPCのキーボードでメッセージを入力し、LINEで送ります。また、研究室の配属学生が決まったので、メールの場合だとメーリングリストのようなものを作って全員に送信していましたが、LINEではグループ機能があるので、研究室のグループを作ってしまえば、後は、全員への連絡は、そこで、メッセージを流せば終わり。メールで「了解」の一言メールでは味気無い気がしますが、LINEではスタンプ1個送っておれば問題ない。忙しい大学教員のためにあるようなツールな気がします。

さて、そんな理由で始めたLINEですが、スマートフォンが普及することで、学生が記入するメールアドレスも携帯メールがほとんどだったのに、最近では、gmailなどのフリーメールがメインになってきました。受信設定の問題からは解放されたのですが、なぜ、大学のアドレスを使わないのだろうと不思議に思っております。日本大学文理学部では、学生一人一人に在学中に使用できるメールアドレスを提供しており、就活用などに利用することも良いのではと思っております。インターネットの環境であれば、ブラウザで、どこでもメールチェックを行うことができて、
https://webmail.educ.chs.nihon-u.ac.jp
こちらにログインすると、メールの転送先なども設定できます。つまり、就活では、オフィシャルなメールアドレスとして大学のアドレスを指定しており、そこに届いたメールをスマートフォンや普段使いのフリーメールに転送し、企業からのメールにすぐに対応することも簡単に設定可能です。(これからは、情報社会でメールなどのツールをいかに駆使できるかが、ポイントですので、学生時代から鍛えて欲しいと思います。)
ただ、学生のスキルが弱くて大学のメールを使っていないのではなく、登録しているメールアドレスを知らないから使っていないだけなので、ここで、メールアドレスを知る方法を伝えたいと思います。基本的には、メールアドレスは、アルファベット1文字の後に学生証番号が続き、ドメインは、@educ.chs.nihon-u.ac.jpになります。最初のアルファベットは、全くのランダムで設定されていますので、大学内の施設であるインフォメーション・スクウェアを使用するときに表示されるのを見るのが早いようです。肝心のパスワードは、履修登録などで使用しているポータルサイトのCHIPSと同じなので、個々人で把握できていると思います。

日本大学文理学部の学生メールアドレス
メールアドレス: (a~zの1文字)+(学生証番号)@educ.chs.nihon-u.ac.jp
パスワード: CHIPSと同じ

インフォメーション・スクウェアに行かなくてもアルファベット26文字なら総当たりでもログインできますが・・・・