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偏光顕微鏡

最近、実験装置の紹介をしていなかったので、1件説明します。偏光顕微鏡です。

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光学顕微鏡の一種なのですが、光源とプレパラートの間に1個、対物レンズと接眼レンズの間に1個、それぞれ、偏光子が加わっています。本学部の地球科学科など岩石の研究でよく使用される顕微鏡なのですが、物質の複屈折という性質を可視化することができます。詳しい内容は専門書などに譲るとして、私の研究室では、有機結晶の向きを観察するために活用しています。ナノ粒子では光学顕微鏡で観察するには小さすぎるのですが、比較的大きな結晶が得られた場合は、偏光顕微鏡で観察すると、針状の結晶が捻じれていることが観察できたり、透明な有機結晶が色づいて見られるので、それだけでも楽しい実験です。
細かな実験テクニックを紹介すると、この偏光顕微鏡は、普通の光学顕微鏡と違い、高価な顕微鏡であったので、CCDカメラなど撮影オプションを購入する予算的余裕がありませんでした。そこで、一眼レフカメラを購入し、顕微鏡アダプタで接続しました。

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キャノンのEos Kissシリーズのカメラを使用しているのですが、キャノンを使用することで大きなメリットがあります。カメラにEos Utilityという付属ソフトが付いてくるのですが、このソフトのおかげで、レリーズを別途購入する必要が無くなりました。顕微鏡でカメラをセットしたら、シャッターを押そうとしたら、顕微鏡が揺れて、目的の画角とズレて撮影されてしまうかもしれません。そんな際にリモートでシャッターを切るレリーズが必要となるのですが、Eos Utilityというソフトでは、USBで接続して、カメラを操作できます。つまり、レリーズを使わず、Eos Utilityからパソコンソフト上でシャッターを操作できるのです。そのまま、実験データとして保存も可能であり、一石二鳥の顕微鏡+一眼レフカメラのセットアップでした。

こちらの偏光顕微鏡は、最先端の科学研究のために使用している機器ですが、その原理を遊びに利用した偏光万華鏡を小学生に工作してもらうイベントを毎年、科学実験文化フェアで実施しています。興味のある方は、是非、ご来場ください。(今年は、工作できる個数をかなり増やして準備しています。)
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